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ゲームのちょっとした綴り書き。 気の向くままに更新します
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リクエスト全部消費したので、お題シリーズに戻ります。
フォリンのお題5.チーム戦。


作中で出てくるコンボ撃破は実話です。
弟とプレイ中、CPLv9設定・ランダム選択で遊んでいたら、フォックス&リンクペア。
元祖情け無用組み手を思わせる強さでフルボッコにやられ、CP戦初敗北を喫しました。

20種類もお題あったし、2人とも無印からの皆勤賞なので、「無印版」・「DX版」・「X版」に書き分けることにしました。
1~5、無印
6~10、DX
11~20、X
で書き進めていきます。

まとめとして強いてあげるなら、無印版は会話キャラが少なくて第三者視点を書き分けるのがすごく難しかったです。
DXバージョンもお楽しみに☆

『Are you READY?』
(準備は、いい?)



月に一度の末日、その月いっぱいの対戦成績表が張り出される。
言わば、これはステータス表。
それによってクラス、順位分けがされるのだ。
個人戦、チーム戦、イベントバトル、等詳しいデータ全てが表示される。
この日はファイター全員にとって緊張する日であると同時に嬉しい結果が出される日でもあった。


「あっ!!順位、前回より上がった!!やったぁ!!」
「うわあ、やばい・・・。下がってるよ・・・。今日頑張らないと・・・」
ファイター達のそれぞれの喜ぶ声と悲嘆に暮れた声が聞こえる。
そんな中、意外な結果が張り出されていた。
それを見つけたネスが思わず声をあげる。
「ああっ!!チームバトルの順位表が!!マリオさんとルイージさんタッグが初めて二位になってる!!」

『えええええっーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?』

ネスの言葉にファイター全員がチーム戦成績表の掲示板に詰めかける。
大乱闘が始まって以来、マリオとルイージの双子兄弟タッグは隙のない攻めと阿吽の呼吸とも言うべき息のぴったりさで付け入る隙すらないとまで言われていた。
付け入る隙すらない兄弟タッグに勝ち目はないと思われていて、みんなチーム戦のトップはマリオ・ルイージペアだと疑ってもみなかった。
だから、この事実にはみんな驚きを隠せない。

「じゃあ、一位はどこのタッグなの!?」

「ぽよっ!?(ボク!?)」

「ピカピカ!?(誰なの!?)」

「ヨッシー!!(ボクとマリオさんだよ!!)」

「ウホッウホッ!!(俺のチームに違いない!!)」

「プリッ!!(アタシよ!!)」

「・・・僕たちが、初めて二番になるなんて」

「待てよ、俺とサムスのタッグが三位って事は・・・」

「じゃあ、一位は・・・!!」

マリオが一番上に書かれたタッグの名前を確認する。
それと同時にその場に駆け込んできた2人に視線が集中した。

「ほら、リンクいつまでも寝ぼけてないで、起きて!!あっ、みんな遅くなってごめんなさい」
「・・・ふああ、ねむ。・・・ん?みんなどうした?」

先に集まっていたファイター全員の視線を受けて、寝ぼけ眼だったリンクが目をこする。
「夜更かしするからいけないんだろ」と釘を刺しているフォックスといつものように他愛のない言い合いを始めた。
どう見ても性格が正反対な2人をファイター達は見つめた後、確認するように掲示板の一番上をもう一度見る。
そこに書かれていたのは・・・。

『今月の成績表 チーム戦 第1位 リンク&フォックス』




「絶対納得がいかないーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
さっきからマリオの雄叫びが止まらない。
よほど一位の座から引きずり下ろされたのが悔しかったのだろう。
ルイージやヨッシーが宥めてもマリオの叫びは止まらなかった。
「ま、まあまあ、兄さん。落ち着いて、たまにはこんな事だってあるよ・・・」
「ヨッシー・・・(そうそう、気にしない気にしない・・・)」
「これが気にしないでいられるわけないじゃないか!!」
わかってないとばかりにマリオはテーブルを叩く。
その気迫に負けてルイージとヨッシーは口をつぐむ。
大人しくなった二人にマリオは語気も荒く、リンクとフォックスが座っている方向を指さす。
「なんであんなでこぼこコンビに兄弟タッグが負けるんだ!!しかも、この世界に来るまでは面識もない上に世界だって天と地くらいの違いがあるのに!!もう、信じられないよ!!」
「・・・なんかあいつらすごい言われ方してるな」
「往生際が悪いわよ、マリオ。潔く負けを認めなさい」
あまりにきつい物言いをしているマリオを見かねて、ファルコンとサムスが諫めに入った。
上位2人に止められてさすがのマリオも口をつぐむが文句は止まらない。
「だって・・・」
「事実なんだから、しょうがないだろ?それに、マリオみたいに知り合いが多いのなんてここでは珍しい方だ。それに、俺たちだって面識なかったけどチーム戦三位だぜ」
「そうよ。ここでは実力が物言うんだから、そんなに納得いかないならやってみたらいいじゃない」
サムスの冗談ともつかない言葉にマリオの目に炎が燃え上がった。
そしてルイージの手を引くと有無言わさぬ様子でフォックスとリンクが座っているテーブルに近づく。
2人に懐いているピカチュウとカービィも一緒だったが、マリオの纏うオーラにびびってそれぞれリンクとフォックスの影に隠れてしまう。
「マリオ?どうしたんだ?」
「ルイージさんも、何かご用ですか?」


バン!!


マリオがテーブルの上に何かを叩きつけた。
手を離すと、そこに現れたのは『果たし状』と書かれた書状。
つまり、挑戦状だった。
「今日の夕方、終点ステージで私とルイージのタッグと君たちで勝負だ!!時間制限無しのストック制、一本勝負!!これではっきりさせるからね!!」
「ええっ!?」
「本気ですか!?」
「・・・兄さん、それはちょっとご無体な」
マリオの言葉にその場に緊張が走る。
ルイージも思わず止めにかかったが、鼻息荒くなったマリオは止められない。
有無言わさず立ち去ったマリオとルイージ。
そこには叩きつけられた挑戦状だけが残っていた。
「ぽよぉ・・・(どうしよう・・・)」
「ぴーかぁ・・・(大丈夫かなぁ・・・)」
マリオがいなくなってカービィとピカチュウはそれぞれの顔を心配そうに見上げる。
リンクは挑戦状を広げて、難しい声をあげているフォックスの前でひらひらとそれを振った。
「マリオって結構負けず嫌いだったんだ。ご丁寧にわざわざこんなものまで寄こして・・・」
「やれやれ・・・、せっかく大乱闘休みだっていうのに・・・」
呆れ気味に肩をすくませたフォックスはわざとらしくため息を付く。
だが・・・。
「・・・・・」
「・・・・・」
ちらりとお互いの視線がぶつかり合う。
どこか子供のように楽しんでいる輝いた目。
同じ視線を投げて寄こした相手にリンクもフォックスも笑って見せた。




その日の夕方。
「はあああああああ!!」
「てやああああああ!!」
約束の時間、終点のステージでは激しく戦う音が聞こえる。
残りストック1の状態で始まったストックチームバトルはあっという間に大詰めを迎えた。
「に、兄さん!!ちょっと、助けてよ!!」
「えっ!!待ってくれ、今・・・。ぐわっ!!」
フォックスの連続攻撃を喰らっていたルイージの声に気を取られた一瞬、マリオの横面にリンクのブーメランが飛んだ。
興味深い戦いだったので、ファイター全員がこの試合を見ている。
だが、誰がどう見てもマリオチームが劣勢なのは明らかだった。
ようやく側で固まれたマリオとルイージは相手の攻撃に構えようと体制を整える。
それを見たフォックスが意味ありげな視線を、2人を挟んで反対側にいたリンクに送る。
それに気がついたリンクは頷いて笑った。
「行くぞっ!ファイアー!!」
「「うわあっ!!」」
横からフォックスの必殺技・ファイアフォックスを喰らった2人は横にはじき飛ばされてしまう。
だが、2人同時にではダメージも分散されてしまい、撃墜には至らない。
「くっそー、だが、まだまだ勝負は・・・」
「に、にいさん!!後ろ!!」
ルイージの言葉に振り返ったマリオ。
だが、遅かった。
リンクが既にマスターソードを構えている。
振り返ったその時には、マスターソードが赤く光っていた。
「くらえっ!!回転斬りッ!!」
まるでピンボールのように連続して必殺技ではじき飛ばされた2人はメテオ効果で吹っ飛んでしまう。
黄昏時にキラリと二つ、星が光って飛んでいった。




「あ~あ、挑戦しに行って負けちゃった・・・。マリオさん、格好悪い!!」
「ピカピカ!!」
「ぽよっぽよぽよ!!」
試合を見ていたネスの言葉にピカチュウとカービィはきゃっきゃと笑う。
同じく様子を見ていたサムスとファルコンもネスのつっこみに笑いをかみ殺した。
そしてファルコンは手を伸ばしてネスの頭をくしゃくしゃと撫でる。
「まあ、でもこれではっきりしたな。参考になったじゃないか、ネス」
「・・・そうですね」
マリオチームがリンクとフォックスのペアに勝てなかった理由。
それは、相手をカバーするかしないかの違いだった。
相手を庇いながらの戦い方は誰だってして当然だし、仲間を守るなら必要なことだ。
しかし、守ろうとすれば反面自分が無防備になってしまう。
諸刃の剣の戦法なのだ。
しかし、リンクとフォックスにはそんな所が一度もなかった。
自分が苦手なところは相手にすんなり譲って、自分の得意分野で戦っている。
基本個人戦に近いスタンスだが、余計な動きやムラが一切ない。
お互いの長所ばかりを生かした戦法にはさすがのマリオブラザーズでも歯が立たなかった。
「でも、あいつ等もいつまでもこの栄光が続く訳じゃないぜ!!そのうちトップは俺がもらう!!」
「僕だって負けませんよ!!」




闘技場の帰り道、廊下で話し声が聞こえる。

「えっ!?フォックス、あれ、俺に始末してくれって意味じゃなかったのか!?」

「あんな場所にいられたら、うまく吹っ飛ばないかと思ってどいてくれって意味だったんだよ」

「この薄情者!!失敗してふっ飛ばなかったらフォックス今頃集団リンチで逆に吹っ飛ばされてたんだぞ!!」

「まあ、その辺は結果オーライって事で褒めてやるよ」

「生意気言うな!!年上だと思って、俺より小さくてリーチ短くて吹っ飛びやすいくせに!!」

「小さいって言うな!!リンクこそ吹っ飛びにくい分、技出すの遅いくせに!!アレ、まぐれだろ!?」

「違うっ!!」


とてもチーム戦一位になったタッグの言葉とは思えないような会話。
だが、楽しげな会話は止まることを知らなかった。

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