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ゲームのちょっとした綴り書き。 気の向くままに更新します
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やっと小説書き上げられました!

久々にリンク&フォックスのお題にまた再チャレンジ☆
今回のお題は「絶えない衝突」


最近の友達事情を察すると、昔ほど今の子供って友達同士本気で喧嘩することが少なくなっているみたいです。
当たり障りのないお付き合い、感覚が子供にも浸透しているようで・・・。
友達同士で喧嘩することについては、「めんどくさい」「うっとうしい」「ウザイ」等々、面倒ごとと捉えている子供が多いみたいです。
でも子供は下手に大人ぶったような計算尽くで友達になるよりも、思いっきり笑って、思いっきり怒って、思いっきり泣いて、思いっきり楽しんで友達をしたらいいんじゃないでしょうか。
はっきり言って上記のお付き合い感覚で友達づきあいしているのって、なんか後ろ暗い・・・。

『Balance of courage and wisdom』
(勇気と知恵の秤合わせ)


「やっぱり、コーネリアステージはアーウィンをうまく利用した方がいいんじゃないか?」

「うーん、でも下手したら自分がダメージを喰らうよ」


ファイターみんなの憩いの場所である大食堂の一角、チェスに見立てたボードとフィギュアを使って真剣にリンクとフォックスが大乱闘の作戦や戦法を研究している。
その様子を遠目で見ていたマリオは微笑ましそうに相好を崩す。
「ほう、二人はいい相談相手同士らしいね。二人とも賢いしテクニックもあるだろうし、きっとレベルの高い内容を話しているんだろうなぁ・・・」
「そうでもないわよ。マリオ」
マリオの独り言を耳に挟んだサムスがため息混じりに告げる。
サムスの言葉に不思議に思ったマリオが訳を聞く前に、他の席でマリオ同様二人の様子を見ていたキャプテンファルコンがマリオとサムスのいる方に来た。
その額には嫌な汗をかいている。
「やばくなってきた、そろそろ始まるぞ」
「またぁ!?」
「・・・また?」
意味深な二人の言葉にマリオは首を傾げた。



「何だって!もう一回言ってみろ!!」



「わっ!なんだなんだ!?」
突然の大声にマリオは辺りを見渡す。
すると、さっきまで活発に意見を交わしていたリンクとフォックスの様子がお互い立ち上がって、険悪な雰囲気になっている。

「モーションセンサー爆弾なんかよりもボム兵の方が効果的だろ!?設置したところで小さいから見えずらくて、自分で踏んで自滅したら意味無いじゃないか!!」

「冗談じゃない!!ボム兵なんか文字通り爆弾抱えていつ爆発するかわからないリスク背負って戦わなくちゃいけないんだぞ!!」

話の内容から察するに、どうやらアイテムの使用の話で意見が食い違ったらしい。
リンクも自分の持論を曲げる様子はなさそうだし、フォックスもなかなか引き下がりそうにない。
相手に遠慮も譲歩も一切無い加熱した論争にマリオは感心したように声を上げた。
「ほおぉ、いやはや若いねぇ。それも実にレベルが高い、さすが二人とも若いながらも優秀なファイターなだけある」
「そうじゃなくって・・・」
さっきからしきりに感心しているマリオにサムスはわかっていないと言わんばかりにため息をつく。
口論はまだ続いている。が、さっきまでの話の内容とは大きく趣旨がズレ始めていた。

「さっきまでは俺の意見がいいって言ってたじゃないか!!」

「俺が賛成したのは全部じゃなくて前半分だけだっ!!」

「なんだよそれ!!そんなこと一言も言ってなかっただろ!?」

「全部言って聞かせるまでもないだろ!!それくらい空気読んで察したらいいじゃないか!!」

「どう考えたらそう自分本位の考え方出来るんだ!お稲荷様よろしくお高くとまって!!」

「そのセリフ、勇者様よろしく合理主義即物的って言葉に置き換えてのし付けて返してやる!!」

「なにおうっ!!」

「なんだよっ!!」


しばしお互いにらみ合いの状態が続いた。
だが、先にリンクがテーブルを強く叩いて立ち上がる。叩いた衝撃でフィギュアの幾つかがテーブルに散らばった。
「わかった、もう戻る!!一人で頭抱えてろ!!」
そう言うなりリンクは踵を返して、カービィと一緒になってじゃれていたピカチュウを連れて食堂を出て行ってしまう。
フォックスは後を追うような事をせず、カービィが散らばったフィギュアを拾って差し出してくれるまでそっぽを向いたままだった。
あまりに壮絶な言い合いの後、食堂には静けさが戻ってきたが、まるで台風の後のような静けさだった。
普段二人のスマートな一面しか見えていなかったマリオは繰り広げられた光景に冷や汗を浮かべていた。
サムスはため息を一つつくとマリオに話しかける。
「わかったでしょう。子供の喧嘩なのよ。基本的に」
「おやまあ・・・」
「気付いていなかったのはマリオやルイージ、あとヨッシーくらいのもんだ。周り見てみろ」
キャプテンファルコンの言葉にマリオが食堂を見渡すと、さっきまで賑やかだった食堂には他に誰もいない。
ネスやドンキーが騒ぎが収まったのを様子見に来て、ほっと胸をなで下ろしてテーブルに着いたのが見えた。
「・・・・・」
「子供の喧嘩とはいえ、上位ファイター二人があれだけ激しく言い合ってるんだ。みんな逃げたくなるのも道理だな」
「唯一逃げないのは二人と仲良しなカービィとピカチュウくらいね。結構あの子達も大物だわ」
いつも通り、変わらずフォックスの相手をしているカービィを見ながらサムスは困ったように笑う。
だが、カービィやピカチュウのおかげでリンクやフォックスが多少機嫌を直しかけている。その点においてはサムスは二匹に感謝したい気持ちだった。
マリオは呆れたように帽子の上を掻いた。
「やれやれ・・・、これじゃあ二人の中の修繕は絶望的だなあ」
「は?」
「本気?」
マリオの言葉にファルコン・サムスから拍子抜けしたような声が上がった。
そして一瞬間が空いたかと思うと、二人はさもおかしそうに笑い出す。
「ミスター任天堂ともあろうものが、結構鈍感なんだな!!」
「子供の喧嘩なのよ?そんな、長く引きずると思う?」
最初、二人の言い合いを見たファルコンとサムスも驚いたものだった。
だが翌日になってみると二人はいつも通り、いや、いつも以上に仲良くなって話していた。まるで喧嘩がきっかけでよりいっそう仲良くなっている、二人も喧嘩をどこかしら楽しんでいるようにさえ見えてきた。
「でも、初めてあった頃からしたら、今の二人の様子は想像できなかったろうな。二人とも、どこかしら優等生っぽいというか近寄りがたい雰囲気していたし、強かったしな」
「たぶん、あんな風に活発に意見を遠慮無く交わし合える仲間が今までいなかったんじゃない?随分二人とも明るくなったわよ」
「・・・そういうものなのか、な?」
二人の言葉にマリオはいまいちピンと来ないようでしきりに首を傾げていた。
この言葉の意味がわかるようになったのは、一週間後。
その間に3回喧嘩して、それでも絶対に次の日には楽しそうに笑い合っているリンクとフォックスの姿を見てからだった。

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