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ゲームのちょっとした綴り書き。 気の向くままに更新します
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久々にトワイライトプリンセス取りだしてプレイしてみました。
ちょうど影の宮殿、ザント戦辺りだったので、ちょっとザントサイドで小説書いてみました。

・・・やっぱこの人、クレイジーだよ。エロいよ。(だまらっしゃい)

でも、水の神殿クリア後のやりとりはいかがわしすぎる・・・。
ノーマルな弟でも「これちょっとやばくない?」って言われたら、もうデッドゾーンだろ!!


そんなわけで、ミドナ←ザントな感じで書いてみました。
クーデター起こす前です。
気が向いたら、続編も書くかも知れないです。




『I want you to watch me. 』
(どうか、私を見て)


「ミドナ。私はお前が・・・、欲しい」


精霊の泉でミドナに囁いた言葉。
それは、昔から思い描いていた欲望。



ハイラルとは対を成す影の世界。
光の世界ではあの世とか死者の国など物騒な言われ方をしている世界は、黄昏のような穏やかでぬくもりのある光の中でささやかな平和を紡いでいた。
それはその世界の統治者の心を反映しているとも言える、平和でゆとりのある民にとって何よりも求める暮らしがそこにはあった。
そして、その統治者が一族と同じように愛し慈しんでいた一人の娘は影の世界の珠玉とさえ言われていた。

「ああ、姫様がおなりだ」
「本当にお美しいこと・・・、いつ見ても絵のような」

影の世界の王女・ミドナがその場を通る度にその姿を目にした人は感嘆の声をあげる。
美しく英知と行動力に溢れ、そして快活な姫君は影の世界の住人にとって憧れの存在だった。
そして、それは王家に仕える家柄に生まれたザントも、一目見たその時からミドナの虜になった。
だが、ザントは家臣の身分、王女に触れることはおろか声をかけることさえも許されない。

(ああ、せめて私の胸の内だけでもあのお方に伝えられたら・・・)
王に平伏しているザントの耳にミドナが立ち去るときの衣擦れの音が響く。
ローブの下でザントの拳を握りしめる力が強くなった。

(私は絶対にこのまま家臣の身分で終わらない。上り詰めて、私が一族を統べるのだ。そして・・・)

ザントの脳裏にミドナの姿が鮮やかに蘇る。
振り返ったミドナは淡くザントに微笑んでいた。
まるで、ザントを待っていてくれているかのように・・・。

(その時こそ、私はあなたをお迎えします。ミドナ様・・・)

目の前の王にか、それともミドナに対してか、平伏していたザントの頭が更に深く垂れた。





それから数年の時が流れ、王も病身に伏すことが多くなった。
そして余命幾ばくもないと思われたある日、王はミドナを密かに呼び寄せた。
王には心残りがあった。自分が亡くなった後のこの世界の民のこと、王国のこと、そして大事な愛娘・ミドナの事・・・。
「どうした?具合でも悪いのか?」
口を閉ざした王にミドナは心配して側仕えを呼ぼうと立ち上がりかけた。
しかし、それを止めたのは他でもない王自身だった。
心配そうに眉を潜めたミドナに王は微笑んで、そしてミドナをここへ呼び出した本当の理由を話し始めた。
「ミドナ、お前ザントをどう思う?あれはお前の目から見てどうだ?」
「ザント?大臣達の中でも有力者と言われている?」
ミドナは少し思い出して考えた。

ザントは大臣達の中でも特に優秀で、その才能は抜きんでている。魔力は王家ほどではないが、それでもかなり強い魔力の持ち主だった。
側仕えの女達がザントについて色めいた話をしているのを、ミドナも何度か耳にしたことがあった。人望もそこそこ厚く、容姿の面でもそれなりに整っているので彼を慕う者は多い。
だが・・・。

「・・・いけ好かない。あいつの目は嫌いだ」
まったくぬくもりを感じさせないその目は常に飢えた野獣と同じ目をしていて、あの目で見られるとミドナはいつも自分が蝕まれているような気分になった。
その答えを聞くと王はほっとしたように肩の力を抜いた。
「それを聞いて安心した。一時は、あれをお前の婿として王にと考えもしたが、それをやめておいて良かった。ミドナ、お前は真実を見抜く目を持っている。もう、私がいなくなった後、この世界を治められるのはお前しかいない。あれは、ザントは優秀さゆえに力と支配欲に駆られている。そんなものにこの世界を任せるわけにはいかない。いいな、ミドナ、必ずこの世界に平和を、もたらしてくれ・・・」

それが虫の知らせだったのか、王は程なくして息を引き取った。






葬儀が済み、王になることを確信していたザントにとって、事は急展開を迎えることとなった。
王の遺言状には『次期の王にはミドナを据える』とされていた。
「そんなっ!何故、なぜなのです!?王女とはいえ、ミドナ様一人でこの国をまとめるなどっ!!」
「口を慎みなさい、ザント殿。これは王の遺言、何人たりとも覆すことは許されません」
「そんな・・・」
一蹴されたザントは足取りもおぼつかなく、ふらふらと後ずさる。
奥の上座には王と認められたミドナが座っていた。
ザントはミドナを見ていた。
心の奥、どこかで期待していた。

王となった彼女が自分に目を止め、一緒に国を治めようと言ってくれることを・・・。

側にいて欲しいと、自分を求めてくれると・・・。

その目に自分を映してくれると・・・。


だが、ミドナはついとその視線を逸らすように顔を背けてしまう。
そして、一度もザントを振り向こうとはしなかった。





(どうして・・・、どうして私を認めてくださらないのです!!)





逃げるように玉間から外に出たザントは無念さにむせび泣いた。
覇権を欲したのも、この国を望んだのも、位を上り詰めたのも全てはミドナのためだったのに、受け入れてもらえない虚しさに身もだえして泣き叫ぶ。
どうしても彼女の眼中に自分が映されることはないのか?


『我が力をその身に宿せよ。さすれば汝の望みは全て叶えよう』


「っ!!」
その声にザントは顔を上げた。
金色の輝きを持つ影のような存在、そこからはザントも恐れを感じずにはいられないほどの魔力がみなぎっていた。
あまりの力に気圧されそうになったザントに、その存在は少し語気を弱めて語りかける。
『汝の望みは、何だ?』
「私の・・・、望み・・・」
この言葉にザントの昔年の望み、そして今し方一蹴された望みが蘇った。

「・・・私に、この国を、世界を」

『それだけか?』

「いや、違う。・・・私をコケにした者どもを排除し、全てを私の意のままに!そして、あの方を私だけのものに!!」

野望と欲望のない交ぜになった願いにそれは嬉しげに笑う。

『・・・良かろう』

その言葉と同時に、ザントの中にそれが入っていった。






それから数日後、平和だった影の世界は終焉を迎えた。

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