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ゲームのちょっとした綴り書き。 気の向くままに更新します
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ようやく書き終えました。メタカビ←ダメタ小説。
ストーリーが最初予定していたものと大きく変わっていってしまったので、ずるずると長くややこしくなりました。

何とかオチは付けられましたけど・・・。
まだまだ物書きとして未熟者ですな・・・。


これを区切りとして、これからはちょっとアニメ版から脱線してゲーム版に挑戦してみようかと思っています。

『Pupil in interior of mask』
(仮面の瞳が映すもの)





『最初、お姫様は鏡の中で何不自由なく過ごしていました。
鏡の中の騎士はお姫様が望むものはなんでも叶えてくれます。
しかし、お姫様は何をもらっても、何をしてもらっても、心から満足することはありませんでした。
何かがお姫様には足りないのです。
ある日、お姫様はポケットに入っていたものに気がつきました。
それは鏡の騎士がくれたものではありませんでした。
小さな小さなひとつだけのお花。
それは本物の騎士がお姫様にくれたものだったのです。
お姫様はそれを見て、本物の騎士のことを思い出しました。
そして、騎士の元に帰りたいと泣いたのです。
しかしお姫様には帰る方法がわかりません。
何でも願いを叶えてくれる鏡の騎士も、これだけは言うことを聞いてはくれませんでした。


『だって、帰してしまえばあなたは二度とここへは来ない。もう、私は一人になりたくない』


鏡の騎士はそう言ってお姫様を引き留めるのです。』





ぼんやりとした意識の中、カービィは夢とも現実ともつかない曖昧な空間を漂っていた。
何も考えなくて良い、眠気にも似たその感覚がカービィの頭を支配している。
心地よい感覚に身を委ねてしまいたかったが、何かがカービィを引き留めている。
その正体がぼんやりとカービィの頭に浮かぶ。
まるでそれを呼ぶようにカービィの口から言葉がついて出た。
「め、た・・・。めたぁ・・・」
ボクの側にいて、というように手を差しのばしてもいつものようにメタナイトがあのあたたかい手で包み込んでくれる感触はしない。
伸ばした手は空しく宙を掻いた。
いくら待ってもメタナイトが手を握ってくれることはない。
そのことに気がつくと、カービィは途端にさっきまでのぼんやりした意識が飛んでいって、代わりにいい知れない孤独感と寂しさが襲いかかってくるのを感じた。
「めたぁ・・・。ふ、ふえええええ・・・」
カービィの目に涙が浮かんで、それはぽたぽたといくつもいくつもこぼれ落ちてはシーツに染みを作っていく。
泣いても泣いても涙は止まらず、頬を伝って流れ落ちていく。
時折泣きじゃくるが、それでも嗚咽と一緒に涙も止まらず溢れた。
「何故、泣くのです・・・」
泣きやまないカービィの側に、いつの間にか鏡の世界のメタナイト・ダークメタナイトが立っていた。
メタナイトによく似た声にカービィは顔を上げる。
だが、よく似ていてもこの人はメタナイトではない。
その違いに余計メタナイトが恋しくなってカービィはまた新たに涙をこぼす。
「ぽよおっ、ぷあよ、ぱゆうぅぅ・・・」(めたにあいたい、かえりたいよう・・・)
「突然何を言い出すやら、私がいるではありませんか」
ダークメタナイトはそっとカービィの頬に触れる。
仮面の向こうの赤い瞳が寂しげに揺れた。
メタナイトに本当によく似た仕草と様子。
カービィは思わず、その様子に惹きつけられてしまう。
「私では、ものの役には立たないと仰るのですか?私を見ては下さらないのですか?」
お世辞や詭弁のようには聞こえない、まるですがるような寂しそうな声。
それを聞くとカービィもそれ以上厳しく言及することが出来なかった。
声も出せず、迷っているカービィをダークメタナイトはしっかりとその腕に抱きしめる。
「お願いです。もう、私にはあなたしかいない・・・。どこにも行かないでください」
「・・・ぽゆう」
寂しそうにカービィにすがるダークメタナイトにカービィも激しく拒絶することは出来なかった。
「(どうしたらいいんだろう・・・)」
カービィは困ったように視線を巡らせた。




 

鏡の世界のディメンションミラーが大きく歪んだ。
それと同時に、鏡の向こうから徐々に手足が伸びてくる。
ものの数分後には鏡を抜けて、メタナイトは鏡の世界に降り立っていた。
「・・・ここが、鏡の中の世界か」
『そうだよ。きをつけて、メタナイトきょう。きみがすこしでもしょうきをうしなってしまったらかえるのはむずかしくなってしまうの。かえりたいときは、つよくかえりたいってねがってディメンションミラーのまえにこなくちゃだめだよ』
暗闇のどこからかシャドウカービィの説明する声がする。
やはり表立ってこうして部外者を引き込むのはルール違反になるらしい。
その為、シャドウカービィは影に隠れたまま声だけメタナイトに送っていた。
メタナイトは承知した、と頷いてカービィの姿を探す。
鏡の世界は表の世界の反転、つまり鏡写しの状態の世界だった。
表の世界では右手に見えたものは左に、左に見えたものは右にあった。
しかし、光の差さない鏡の世界は透き通った透明感はあるが、どこかしら温度を感じさせない冷たさを感じる。
メタナイトがその冷たさの正体に気がついたのは、シャドウカービィの声が聞こえたときだった。
『かがみのせかいのものはうごかないから、さわったりもとうとしてもだめだからね』
「・・・そうか。それでわかった」
『なにが?』
「この世界が、美しいが冷たく寂しいわけが・・・」
鏡の世界には動くもの、温度を感じさせる生ける者が存在しないのだ。
ただ、表の世界から像を写し取るだけのシビアなあたたかみのない世界。
もしこんな世界に一人、放り込まれたらきっと誰もが孤独の寂しさで正気を失ってしまうことだろう。
「(こんな忌まわしい場所に、カービィは・・・)」
無理矢理連れてこられてしまった。
どんなに心細くて泣いているだろう、どれほど寂しい思いをしているだろう。
そう思うとメタナイトは気が気ではない。
素早く辺りを見渡し、カービィの姿を探す。
すると、カーテンの向こうに小さくうずくまっている姿をメタナイトは見つけた。
後ろを向いているが、小さく丸いピンクの姿は見間違えるはずがなかった。
「カービィ!!ようやく見つけ・・・」
思わず駆け寄ったメタナイトに、シャドウカービィの張り詰めた声が響いた。
『まって!!メタナイトきょう、わなだよ!!』
「!?」
カービィの肩に手を伸ばそうとしたその矢先、その声にメタナイトは動きを止める。
次の瞬間、目の前のカービィの姿が割れた鏡の様に亀裂が走った。


パリンッ!!


ガラスが割れる微かな音と同時に、カービィの姿があった場所からギャラクシアに似た形状の剣がメタナイトの腕を刺し貫いていた。
「ぐあっ!!」
「・・・やはり、来たな。メタナイト」
目の前の鏡、マジックミラーがバラバラとその場に崩れ落ちていく。
それが全て剥がれ落ちたとき、鏡の向こうで待ちかまえていたダークメタナイトが姿を現した。
彼の背後にはマジックミラーに映っていたカービィの姿があった。
しかし、カービィは喧噪が聞こえなかったのだろうか、振り返ろうとしない。
「カービィ!!私だ!!メタナイトだ!!ここにいてはいけない!!帰るんだ!!」
「何を言っても無駄だ。鏡の世界は動く者を受け入れない。声を聞き分けられるのは、本人に触れた者の声だけだ!!」
そう言ってダークメタナイトはギャラクシアを引き抜くと、メタナイトの目からカービィを隠すように立ちはだかる。
「私の許し無しにここまで踏み込んでくるとは、どんな手を使ったのか知らないが、お前だけは生きて帰すわけにはいかない。オリジナルにはもはや用はない、死んでもらう!!」
そう言うなり、ダークメタナイトはギャラクシアを手に挑みかかってくる。
メタナイトも腰のギャラクシアを引き抜くと、それに応戦した。
光と闇、対極を成すメタナイトは何度も斬り合いを繰り返す。
だが、徐々に圧され始めてきたのは最初に不意打ちによって片手を負傷したメタナイトの方だった。
余裕の出てきたダークメタナイトがニヤリと笑う。
そして狙い定めた突きの一撃がメタナイトの一点を狙った。
「ぐああっ!!」
負傷した同じ場所を再び貫かれ、メタナイトの腕からおびただしい量の血が流れ落ちる。
ダークメタナイトは刺し貫いたままのギャラクシアで傷を横に広げるように切り払った。
ギャラクシアにはメタナイトの血が枝分かれした刃の間にこびりついている。
ダークメタナイトはそれがさも美しい宝石であるかのように、恍惚として眺めた。
「血の色はいつでも美しい・・・。それが憎い相手のものであればあるほど輝きは増す。さあ、そろそろ最後の幕引きに入ろうか。貴様は私のギャラクシアの錆びになれ・・・」
「っ、貴様の技量は、悔しいが認める・・・。だが、私はここで朽ち果てなどしない。私は、カービィを連れて帰る!!」
その言葉にダークメタナイトの緋色の目が大きく見開く。
そしてまっすぐギャラクシアをメタナイトに振り下ろした。
メタナイトも振り下ろされたギャラクシアを払うべく、横薙ぎにギャラクシアを振る。


「だめ・・・」


微かにメタナイトだけに聞こえたカービィによく似た声。
まさか、そう思ったメタナイトだが勢いの付いた両者の剣は止まらなかった。






 

その後の光景は断片的にしかメタナイトの目に映らなかった。
最初に見えたのは、2人のメタナイトの間に割って入ったシャドウカービィ。
次の瞬間、2人のギャラクシアはシャドウカービィを切り裂いて、メタナイトの一撃はシャドウカービィもろともダークメタナイトを切り裂いていた。
ダークメタナイトの一撃は、メタナイトには届かなかった。
その場に崩れ落ちたダークメタナイトとシャドウカービィ。
シャドウカービィは傷が深く、助からないのは目に見えていた。
「シャドウカービィ!!」
思わず駆け寄ろうとしたメタナイトよりも先にダークメタナイトがシャドウカービィに手を差しのばす。
動く度に、割れて露わになった口から鮮血が吹き出したがダークメタナイトはそれを堪えてシャドウカービィに近寄る。
「・・・なぜだ。・・・何故、お前が犠牲にならなくてはいけなかった。・・・シャドウ」
「やっと、ボクのこと、ふりむいてくれたね。めた・・・」
シャドウカービィはダークメタナイトに向かってにっこりと笑いかける。
そして優しい瞳でダークメタナイトを見上げた。
「いったじゃない・・・。ひとりじゃないって、カービィにメタナイトきょうがいるように、メタにもボクがいるって・・・。それなのに、メタは、ぜんぜん、きかないんだもん・・・」
シャドウカービィのその言葉にメタナイトはシャドウカービィが現れた時のことを思い出した。
彼はカービィの姿を写し取ったと言っていた。
そして、何よりメタナイトの手を、メタナイトがカービィを思い遣る心をあたたかいと好んでいた。
この冷たい世界、孤独が一際身にしみる世界で生まれた者達が何よりも求めるもの、それがメタナイトにはわかったような気がした。
ダークメタナイトはオリジナルであるカービィそのものを欲しがった。
シャドウカービィが求めたのは実際にあるものではなく、目に見えない心だった。
相手を慈しみ、愛する心、そのぬくもりを欲しがっていた。
そのぬくもりを理解し、手に入れるためにメタナイトに力を貸した。
ダークメタナイトを裏切る形になっても、そうしてまでも求めたそのぬくもりは、ただ一人のために・・・。
「めた・・・」
震える手でシャドウカービィはダークメタナイトに弱々しく手を伸ばす。
そしてカービィそっくりな、声と笑顔をダークメタナイトに向ける。
それは、何よりも愛おしくて美しいものだった。

「だいすきだよ、メタ・・・。ボクだけの、たったひとりだけの、めた・・・」

その言葉がシャドウカービィの最後の言葉だった。
存在できなくなったシャドウカービィはまるで鏡が砕け散るように消えた。
「シャドウ・・・」
ダークメタナイトが呟いたと同時に、その緋色の瞳から一筋の雫がこぼれ落ちた。
その雫は床にこぼれ落ちると、まるでその場所から氷が溶け出すように鏡の世界が崩れ出す。
ダークメタナイトの足場は割れた氷のように奈落の闇へと沈んでいく。
奈落の闇に落ちかけたダークメタナイトの手をメタナイトは咄嗟に掴んだ。
「・・・なんのつもりだ」
「何をしている!!貴様、そのままでは死ぬぞ!!逃げろ!!」
だが、ダークメタナイトは静かに頭を振った。
「もういい。シャドウが死んだとき、私の心も既に死んだ。私は、鏡の心の闇そのもの。もう、一人きりはこりごりだ・・・」
「バカなことを!!そんなことをして、犠牲になったシャドウカービィが喜ぶというのか!?」
その言葉にダークメタナイトは静かにメタナイトを見つめ返す。
そして、ニヤリと不敵な笑い顔を見せた。
「貴様が、カービィに先立たれたとき、果たしてどう思うかな・・・?」
「!!」
この言葉にメタナイトは心臓を鷲づかみにされたような感覚を覚えた。
まるで自分の一番心の奥に秘めた闇を見透かされた様な感覚。
その一瞬の隙をダークメタナイトは逃さなかった。
メタナイトからコピーされたその闇は、彼と同じ考えのままに奈落へと沈んでいった。
それと同時に、世界の浸食は恐ろしいほど速度を速めた。
このままではカービィもメタナイトも元の世界に帰れないまま、鏡の世界と一緒に道連れにされてしまう。
メタナイトはカービィの元に急いだ。
「カービィ!!」
「・・・めたっ!!」
ダークメタナイトが言ったとおり、触れられて初めてカービィはメタナイトを認識できたようだった。
嬉しそうに抱きついてきたカービィを抱きしめながら、メタナイトはディメンションミラーへと戻る。
世界は殆ど崩壊していたが、ディメンションミラーは最後まで無事だった。
殆ど鏡に向かって飛び込むように、メタナイトとカービィはディメンションミラーを通り抜けた。
通り抜けた先は真っ白な世界が広がっていた。
遠くで誰かがメタナイトとカービィを呼んでいる声が聞こえる。

 






「卿、卿、お目覚めを・・・」
「カービィ殿、大丈夫ですか?」
聞き慣れた声にメタナイトはうっすらと目を開ける。
そこは見慣れた自分の部屋、目の前にいて呼びかけていたのはソードとブレイドだった。
「ソード、ブレイド・・・。私は今、どこに・・・?カービィは・・・」
メタナイトの言葉にソードとブレイドはきょとんとしたように顔を見合わせる。
そして微かに首を傾げると、メタナイトに向き直った。
「ここは、卿のお部屋です。カービィ殿は昨夜、フーム殿の所から連れてきてご一緒にお休みではありませんか」
「お二人とも、顔色が悪かったので嫌な夢でも見ているのかと思って、お起こししようか迷っていたのですが・・・」
「なにっ?」
その言葉にメタナイトは起き上がって辺りを見渡す。
そこは見慣れた自分の寝室、今し方横になっていたのも自分のベッドだった。
傍らにはちゃんと昨夜連れてきたカービィが眠っている。
悪い夢でも見ているのか、しかめ面を浮かべている。
ダークメタナイトによって負わされたはずの傷もなかった。
「(では、今までのことは全て夢だったというのか・・・?)」
あまり釈然とはしないが、ソードとブレイドからの説明を聞く限りではそう判断するしかなかった。
だが、それにしてはあまりに生々しい夢だった。
ディメンションミラー、そして2人の影であるダークメタナイトとシャドウカービィ。
数時間後、目を覚ましたカービィもメタナイトと同じ反応を示した。
カービィもメタナイトと同じ内容の夢を見たのだという。
だが、いくら話してもソードとブレイドは半信半疑だった。
ワドルドゥ隊長がある報せを持ってくるまでは・・・。






早朝、珍しく早起きしたデデデは昨日しそびれたディメンションミラーへのお願い事をようやく思いついたらしくご機嫌だった。
おこぼれに預かろうと同じくご機嫌なエスカルゴンを連れて、意気揚々と玉座の扉を開く。
「さー、今日こそお願い事をするゾイ。ディメンションミラーちゃーん。・・・デデっ!!」
「あああああああーーーーーーーーーー!!これはどうなってるでゲス!?」
デデデもエスカルゴンもその場の光景に目を疑った。
昨日まではちゃんと健全な姿を保っていたディメンションミラーは原形を留めないほどに粉々に割れていた。
怒り狂うデデデとその八つ当たりの矛先を向けられ逃げまどっているエスカルゴンは、鏡の破片の一枚に緋色、メタナイトが零していった血がうつっていたのに気がつかなかった。

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