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ゲームのちょっとした綴り書き。 気の向くままに更新します
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chelseaのざらめ様から誕生祝いのイラストを頂いたので、『何かお返ししよう!』と考えながらをサイトを訪問すると・・・。

火傷!?

黄金の右手を火傷なさってしまったというざらめ様!!
こりゃ大変!!一大事!!ノシ(>◇+)っっノシ

気鬱になると怪我も病気も具合が悪くなるので、気晴らしとお礼も兼ねてお見舞い小説をプレゼントしました。
メタカビお好きな方なのでメタカビでプレゼント☆


ざらめ様のサイトにてUPされましたので、こちらにも載せます。
・・・でも、相変わらず現実とシンクロさせるとか・・・;;
ちょっとあんまりじゃないか?これ?

『The one to be defended in above all』


至極穏やかな午後のひととき、メタナイト卿は静かに机に向かってペンを走らせていた。
すぐに済ませなくてはいけない仕事というわけでもないが、実直で真面目な彼は暇さえ見つければすぐ根を詰めすぎる。
そんな主人の気質を十分理解してか、今更口うるさく咎めたりはしないが、心ばかりの息抜きとして机の横には茶菓子に温かいコーヒーが添えられていた。
一段落終えるまで仕事に没頭していたメタナイト卿は、いつの間にか机の端に置かれていたソードとブレイドの心遣いに苦笑いを浮かべた。
せっかくだから一息つこう、そう思ってコーヒーのカップに手を伸ばす。



コンコン!



来客を告げるノック音。
メタナイト卿が誰か聞く前に元気よくドアが開いた。
「ぽっぽよー!」
「カービィ・・・」
来客は城に遊びに来ていたカービィだった。
あまり来客を歓迎しないメタナイト卿だが、カービィの場合は話が別。
特に用がなさそうなカービィにメタナイト卿は優しく迎え入れた。
「私の元に来てくれるとは珍しいな。フームの所へは今日は行かないのか?」
「ぽよ!ぽよぽよ!!(ううん、今日はメタナイト卿の顔が見たかったの)」
子供で素直なカービィは笑ってそんなかわいらしいことを言う。
メタナイト卿は微かに笑ってカービィを撫でた。
ふと、カービィが何かを見つけたのか視線があらぬ方向を向いている。
その視線の先を追ってみると、机の上に置かれていた茶菓子とコーヒーが置いてあった。
カービィの関心は既にお菓子に向いているようだ。
メタナイト卿は笑って茶棚へと踵を返す。
「せっかくそなたが来たのだ。新しい茶菓子でも出そう、ちょっと待っていなさい」
「ぽよう!!・・・ぷ?」
元気よく頷いたカービィは微かな香りを感じて鼻をひくつかせた。
香ばしくてふんわりとした優しい香り、フームに飲ませてもらった紅茶とも違うもっと落ち着いた匂い・・・。
匂いの元を辿ってふらふらと引き寄せられるようにカービィは机の上にあったコーヒーカップへと歩み寄る。
だが、匂いを辿ることにだけ集中していたカービィは目の前に机の脚があったことに気がつかなかった。


ゴツ☆、


そんな派手な音を立ててカービィは机の脚に頭をしたたかぶつけてしまう。
その音はメタナイト卿の耳にも届いた。
振り返ったメタナイト卿の目に飛び込んできたのは、机の側で頭を抑えているカービィ。その頭上には、ぶつかった震動で机から落ちたコーヒーのカップが!
「カービィ!!」
「ぽゆぅ・・・。ぱゆっ!!」
顔を上げたカービィの上からコーヒーカップが逆さまに、中に入っていたコーヒーをぶちまけながら降ってくる。
怖くて思わずぎゅっと目を瞑ったカービィだが・・・。


ガチャン


カップが割れる音がして、その音を聞きつけたソードとブレイドがやってくる足音が聞こえてくる。
だが、いつまで待ってもコーヒーがかかる様子はない。
おそるおそる目を開くと同時に、頭上から優しい声がした。
「・・・カービィ、怪我は、ないか?」
「め・・・た・・・?」
カービィの目に映ったのはいつの間にかすぐ側にいたメタナイト卿だった。
特に怪我をした様子もないカービィにメタナイト卿はほっと安堵の息をつく。
「怪我は・・・、ないようだな・・・」
「ぽよ・・・。!!」


「卿、一体何が・・・!!」

「そのお手は!?」

駆けつけてきたソードとブレイド、そしてメタナイト卿の異変に気がついたカービィも目の色を変える。
カービィを庇った右手は、まだ充分すぎるほど熱かったコーヒーを被って赤く腫れるほどの火傷になっていた。






大したことではないと一点張りするメタナイト卿を押さえ込んで、半ば無理矢理に近い状態でソードとブレイド、そしてカービィはメタナイト卿を医務室へ運び込んだ。
応急処置が適切だったため重度の火傷には至らなかったが、それでも炎症を起こさないように炎症止めの薬を塗って、そして手にはしっかりと分厚く包帯が巻かれて無理はしないようにと医師から釘を刺された。

その後はメタナイト卿にとって散々だった。
利き手が使えなくて不便ということもあったが、それ以上にメタナイト卿を滅入らせたのは周囲の対応だった。
ソードとブレイドは火傷の原因は自分たちが余計な気遣いで出したコーヒーのせいだと絶えず自分を責める。フームやブンは恐縮するくらい気を遣って、メタナイト卿の仕事という仕事を全部自分たちが引き受けると言って聞かなかった。
だが、それ以上にメタナイト卿を滅入らせたのはカービィの様子だった。
あんなに元気で屈託なく笑うカービィがすっかりしょげきって元気を無くしてしまったのだ。
絶えずメタナイト卿の元へ来ては包帯の巻かれた手を見る度にボロボロと涙をこぼす。
それが何よりもメタナイト卿にとって痛手だった。
「もう泣くな、カービィ」
「・・・ぽゆぅ。えっく、えっく・・・」
何度言い聞かせてもカービィは泣きながら謝ることをやめない。
しかし、もう既に起こってしまったことは取り返しが付かなかった。
あの時溢れ落ちたコーヒーをカップに戻すのが不可能なのと同じで、メタナイト卿の傷もなかったことにすることはできない。
だが、気鬱になると傷の治りも遅くなる。
メタナイト卿は長い経験上、そのことを知っていた。
と、そのことに思い至ったメタナイト卿は目の前で泣きじゃくっているカービィにそっと手を伸ばす。
カービィが顔を上げたときに、包帯の巻かれた手を片手で押さえた。
その様子にまたカービィが涙目になる。
「ぽよぽいよ・・・?(まだ痛いの?)」
「そなたに泣かれる度に、いつも痛くなる」
「ぷ?」
メタナイト卿の意味深な一言にカービィは首を傾げた。
メタナイト卿はカービィを優しく抱き寄せると静かに語りかける。
「私は怪我をしたことについては少しも後悔していない。あれは事故だったのだし、そなたが無事だったのだから私にとっては何よりも良かった。もし、そなたが火傷をしていたら私はきっとそなた以上に自分を責めていただろう。だから、私のことでカービィが泣く姿を見るのは、・・・もっと辛い」
「!」
その言葉にカービィは思わず手を顔に持って行く。
まだ頬には涙の残滓が残っていた。
メタナイト卿はカービィを撫でながら続けた。
「病は気から、という言葉がある。怪我も同じ事が言えるが、辛い思いをすると怪我の治りが通常より遅くなるが、裏を返せば楽しい気持ちになれば怪我も早く癒える。だから、私の怪我が早く治って欲しいと思うなら、泣かないでおくれ」
「・・・ぽよ、ぽよぽよ、ぽよよ(ボクに、何かできること、あるの?)」
気遣わしげに顔を覗き込んできたカービィにはもう泣き出しそうな様子は見えない。
むしろ、微かな期待に瞳が少し活気づいたようだった。
メタナイト卿はカービィの言葉にしっかりと頷く。
「そなたが元気になって、笑顔を見せてくれたら怪我もすぐ治る」
「ぱあゆっ?ぽよっぽようい!?(本当?たったそれだけで良いの!?)」
「そなたの笑顔が私にとっての何よりの薬だ」



ずっと気が遠くなるような時間の中で待ちわびていた希望。
その希望は、長い戦乱と孤独の時間の中で生きて荒んでいたメタナイト卿の心を癒してくれた。
それはもう、メタナイト卿にとって何にも代え難い一番大切な宝物。
だから、自分を盾にしてでも護りたかった。傷つけたくはなかった。



カービィは涙混じりの目で弾けるばかりの笑顔をメタナイト卿に見せた。
それだけでも足りないのか、包帯の巻かれた手をとって『いたいのいたいのとんでいけ』のおまじないをする。


カービィがさすったその手は、もう痛みを感じなかった。

 

 
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