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ゲームのちょっとした綴り書き。 気の向くままに更新します
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メタカビ・アニメ版26話パロです。

この話好きすぎてiTuneに落としてヘビロテして見てます。
(その次は3話、メタのドSっぷり最高♪)
結構おいしい魔獣です、チリドッグって。狐に似てるし、かなり好きですよ。
こいつの特殊能力にやられたの本当はメタなんですけど・・・。


「もし犠牲になってたのがカービィだったらどうなってたのかな?」
と、想像(妄想だ)して書いてみました。
本編ならカービィがメタ助ける形だったけど、これならメタがカービィを助けるんですよ!!

ナイトが姫を魔獣の魔の手から救うんですy(お黙り)

こりゃ、メタカビで書いてみたくなるってものです!!(やかましい)


結構長いので前編・後編に分けます。
本日は前編のみで・・・。





『I pass everything can save you』



「カービィ!!」
デデデが新しくダウンロードした魔獣・チリドッグがカービィに止めを刺す寸前、メタナイトはその場に割って入った。
一瞬後ろを振り返ってカービィの安否を確認する。
ブンがすぐ駆け寄ってカービィを立たせているのが見えた。
(無事だったか・・・)
「卿!ご無事ですか!?」
「ここは我らに任せてお逃げを!!」
騒ぎを聞きつけてきたソードとブレイドがチリドッグの前に立ちはだかった。
だが、メタナイトには目の前の強敵以上に大切なことがある。
「いや、ソード、ブレイド。カービィを連れて逃げろ。何があってもカービィを守り抜け。良いな?」
「しかし・・・」
「それでは、卿が・・・」
「ここは私が食い止める。・・・早く行け!!」
有無言わさぬ主人の語気に負け、ソードとブレイドはブンとカービィを安全な場所に誘導し始めた。
これでカービィが巻き込まれることはない。
メタナイトはチリドッグに剣を向けた。
「久しぶりだな、チリドッグ。・・・お前の相手はこの私だ」
思わぬ邪魔が入ったチリドッグは忌々しげに牙を鳴らす。
そして、軽く地面を蹴るとそのままメタナイトに飛びかかってきた。


『ギッ!!』


刃が鈍く響いた。
間一髪、チリドッグの爪を剣で受け止めたメタナイトは隙を逃さずすぐに斬りつける。
だが、獣であるチリドッグは運動能力が高い。
メタナイトの一撃をかわすと口から火炎弾を連続して放った。
「くっ!!」
あまりの多さにさばききれず、火炎弾をかわしたが衝撃波が煙を立てる。
相手が見えない状況、メタナイトにと手不利な状況だったが・・・。
(・・・どうした?何故奴は攻撃してこない?)
煙でも相手が見えるチリドッグにはメタナイトの姿が見えているはずだ。それなのに、襲いかかってこない。
煙が晴れるとそこにはチリドッグの姿はもうなかった。
「なにっ!?一体奴は何を・・・。まさか!!」





メタナイトの命を受けたソードとブレイドは人目につきにくい城の隠し部屋へとフーム、ブン、そしてカービィを誘導していた。
「しばらく、ここにいてください」
「決してここからでないように」
「ええ。でも、あの魔獣は一体・・・」
聞きかけたフームを遮ってソードとブレイドは扉を閉める。
これでカービィの安全は確保できたはず、そう思って二人は主の元に向かおうとした。


「ソード!ブレイド!」


「卿!!」
「卿、ご無事で・・・」
走ってやって来たメタナイトに二人は安堵の声をあげたが、メタナイトは切羽詰まって二人に詰め寄る。
「カービィはどこに!?」
「えっ?この先の隠し部屋ですが・・・」
「卿、チリドッグは・・・」
ブレイドが聞き返した、その時だった。



「きゃああああああああ!!カービィ!!」



隠し部屋からフームの悲鳴が響いた。
その声に弾かれるようにメタナイトはフーム達のいる隠し部屋へと急いだ。
「カービィ!!っ!!」
扉を開いたメタナイトは目を疑いたくなった。
その場にいたのは部屋の排気口を蹴破って進入したチリドッグ。
そしてその醜悪な爪に抑えられているのは見覚えのある姿。
「よくも・・・、化け物め!!」
そう言うが早いがメタナイトはチリドッグに斬りかかった。
剣戟がチリドッグの額の宝石に当たった時、チリドッグはあまりの激痛に身をよじり、獲物から爪を離す。
その隙をメタナイトは逃さなかった。
「カービィ!無事か!?」
「・・・ぽよぅ」
返事はあった。命には別状なかったらしい。
それだけでも確認できたメタナイトは安堵の息を吐いた。

「卿!!」
「・・・っ!!」
安心したのもつかの間、暴れ回るチリドッグが部屋全体を壊しだし、部屋は倒壊する寸前だった。
「ソード、ブレイド、フーム達を連れて別の場所に逃げろ!今は奴を撒く」
「「はっ!!」」







デデデの玉座で今までの一部始終は全てモニターカメラによって監視されていた。
「くっそー、メタナイトの奴。あと少しでカービィを倒せるところだったのに邪魔しおって!!」
「惜しいところでゲシタね、陛下。せっかく止め刺すところまでいったのに・・・」
『ほほほほほ、心配ご無用ですよ。陛下』
モニター越しでデデデと同じ映像を見ていたホーリーナイトメア社のカスタマーサービス担当者はいつものねっとりとした口調で媚びへつらった。
「んん?どういう意味ゾイ?」
『チリドッグは我が社とっておきの魔獣。火炎だけではなく爪や牙にも魔力の毒がございます』
「な、なんじゃと!?き、危険すぎるゾイ!!」
『更に申し上げますなら、チリドッグの毒牙にかかった者は動くことも話すことも出来なくなります。それも十二時間以内にチリドッグを倒さない限りそのものは永遠に、言わば死んでいるのと同じ状態になります。もし、さっきの攻撃でカービィが怪我を負ったなら、カービィが死ぬのも時間の問題です。じっくり見て待つだけでも楽しませていただきましょう』
「な、なるほど・・・。そうかそうか、それなら万々歳ゾイ!!ダハハハハハ!!」
遠慮のないデデデの笑い声が響く部屋の隅で影が動いた。
しかし、喜びに酔っているデデデもそれに阿諛追従しているエスカルゴンも気がつかなかった。






メタナイトの部屋に逃げ込んだ一同はそれぞれ傷の手当てに取りかかった。
つかの間の休息、とりあえず安全な場所に逃げられた事で全員の顔色が少し良くなった。
「・・・カービィ?カービィ、しっかりしろ!目を覚ませ!!」
「メタナイト卿?」
「カービィがどうしたんだ?」
いつもの冷静さをかなぐり捨てたメタナイトの声音に全員がカービィを見る。
カービィの目は深く閉じられたままだった。
眠っているような幸せそうな表情ではない、まるで死んだように無表情のまま身動きもせず横たわっている。
手には鋭い牙のような物が刺さっていた。
「これは・・・」
「まさか!あの時の・・・?」
「フーム、私が駆けつけるまでの間一体何があった!?」
今にも泣き出しそうだったフームだが、それを堪えて話し始めた。


「ソードとブレイドが私たちを部屋に隠した後、どこからか煙が上がってきたの。今になって考えたらきっと排気口からだったんだと思う。ブンと私が少しでも空気を求めて排気口へ向かった時、あいつが排気口から飛び出してきて、カービィが私たちを庇って・・・」

それ以上は無理だった。フームから耐えきれなかった嗚咽が溢れだした。
「フーム様の責任ではありません」
「我々が迂闊だったのです。あのような場所にお連れするなど・・・」
慌ててフームを慰めるソードとブレイドだが、メタナイトは黙って拳を握りしめた。
(迂闊か・・・。確かに私は迂闊だった・・・)
チリドッグの狙いは最初からカービィだけだったのだ。
過去に戦った時の印象で相手を判断しすぎていた。
その判断ミスが誰よりも守りたかった子を魔獣の毒牙にかけさせた。
魔力の毒牙にかかったカービィは目も覚ますことも出来ず、口を利くことも出来ない。
メタナイトは物言えぬカービィに詫びるように抱きしめた。
「すまない、カービィ・・・。そなたをこんな目にあわせたのは私の咎だ」
「メタナイト卿・・・」
その場にいた全員に戸惑いの表情が浮かぶ。
少なくとも彼らは皆、メタナイトのことを気丈でいつでも冷静沈着な態度を崩すことのない人物だと思っている。
だからこそ、今の感情をむき出しにしたメタナイトの行動が意外で仕方なく、またこれからどうすればいいのか不安が広がった。
「・・・っ!助ける方法はないのかよ!?」
その場の空気の重苦しさを破ろうと思ったのか、ブンの声がいつもよりも大きくなる。
メタナイトは答えない。
代わりにソードとブレイドがブンの問いに答えた。
「この呪いを解くには、奴を・・・。チリドッグを倒すほかにはありません」
「ですが、奴はかつて・・・」
そこまで言った後、ブレイドは主人に視線を向ける。
かつてメタナイトでさえ苦戦し、一度は逃亡したほどの強力な魔獣だった。
昔は何とか退けてソードとブレイドもろとも命拾いをした。
しかし、チリドッグはあの頃よりも遙かに高い知性を身につけている。
弱点を知っているとは言えど簡単に倒せる相手ではないし、何よりこの城の主であるデデデはチリドッグを飼い慣らし味方に付けるつもりでいる。
以前よりも苦戦する。いや、下手をすればメタナイト自身カービィの二の舞になるかもしれない。
「みんな、大変だよ!!」
「ロロロにラララ!!無事だったのね!!」
「それどころじゃないわ!!大変なことを聞いてしまったのよ!!」
部屋の隠し通路から飛び出してきたロロロとラララにフームは安堵の声をあげたが、ロロロとラララはその声を遮って続けた。
「僕たち、デデデがあの魔獣の事について話しているのを聞いたんだ。あの会社の人がデデデにチリドッグのことを説明していた。そしたら・・・」
「あいつの牙に刺されたら、十二時間以内にあいつを倒して呪いを解かないと永遠に呪いは解けないって!!」
「なにっ!!」
「何ですって!?」
「何だって!?」
「「なんとっ!!」」
思いも寄らない残酷な事実を告げる言葉にその場の全員に戦慄が奔る。
その時、壁の時計が午後一時を告げた。




カービィに残された時間は、残り十一時間・・・。

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