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ゲームのちょっとした綴り書き。 気の向くままに更新します
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亜空の使者小説マリオチームの第二部です。
今日は昨日のおやすみメンツとは逆サイドの見張りメンツ。
リンクはちびっ子や動物・ちっちゃい子には優しいといいです。

『It depends about the third day from the start. 』


静かな夜だった。
眠っているはずの仲間の寝息も聞き取りにくいほど静寂に満ちた時間。
綺麗な満月だけが闇色の空に浮かんでいる。
たき火も燃え尽きた今は月明かりが頼りでリンクは月を見上げた。
柔らかい光を放つ月、この世界の月の模様は少し憂いを帯びた女性の横顔に見えた。
(ゼルダ姫、姫様・・・)
腕に抱えていたマスターソードを握る力が強くなる。


自分の左手に宿るトライフォースの導びきでマスターソードを求める旅に出るため、ゼルダに暇を願い出たのは四日前だった。
腑に落ちない旅出だったにも関わらず、ゼルダはリンクの申し出を快く受け入れてくれた。
今にして思えば、トライフォースの導きはこの戦いを予見してのことだったに違いない。
だが、ゼルダはカービィと共に闘技場から脱出に成功したが途中で行方がわからなくなってしまったらしい。
影虫が化けたゼルダが襲ってきたのならば、敵に捕らえられたに違いなかった。

『気をつけて、いってらっしゃい』

そう言って見送ってくれた最後の顔が目に浮かぶ。
あれほど大切だった守るべき人を守れなかった思いは言い表せないほどの後悔の念として押し寄せてきた。
だが、泣き言は言っていられない。
今リンクに出来るのはゼルダの安否を信じ、一刻も早く救い出してこの危機を救うことだけだった。
(姫様・・・。どうか、ご無事で・・・)




「ぽよぉぅ・・・」
「・・・っ」
思いにふけっていたリンクはその声で我に返った。
緊張感の抜けたかわいらしい声は聞き慣れたカービィのもの。
振り返ってみるとカービィは毛布をけり出して無防備なまでに眠っている。
さっきの声はどうやら寝言だったらしい。
「やれやれ・・・。風邪引くぞ」
苦笑しつつもリンクはけり出された毛布を拾うとカービィにかけ直す。
特殊な能力と未知の可能性を秘めていると言われているカービィだが、こうして一緒に行動しているとまるで子供、いやほんの赤ん坊のように無垢で無邪気だった。
きっと夢でも幸せな子供のような夢でも見ているのだろう、そう思うと自然とリンクの頬が緩んだ。
「・・・んん、んぅ」
「!?」
リンクがかけ直した毛布を寝ぼけながらもカービィが掴むと、さっきの幸せそうな寝言ととは違う声が漏れた。
まるで悪い夢を見た幼子がぬいぐるみを抱きしめて恐怖を抑えるように、カービィは毛布の端をしっかりと掴む。
悪い夢でも見ているのだろうか?
心配になったリンクがどうしようか戸惑っていると、カービィが毛布を握りしめたまま言葉を紡いだ。
「・・・た、ぃと。・・め、たない、とぉ・・・」
その言葉と同時にカービィの目尻に涙が浮かんだ。
めたないと。
そう呟いたカービィの言葉がリンクの記憶の琴線に触れた。

『メタナイトはそんなコトしないよ!!』
マリオ達と合流した後だった。
マリオやカービィと情報交換をした時に、リンクはあの戦艦ハルバードは本来メタナイトという人物の所有物であることを知った。
その戦艦が亜空軍の母艦になっているのならば、所有者であるメタナイトも亜空軍に味方しているのではないだろうか、それがリンクの憶測だったがみんなも顔色を見る限りではリンクと同じ事を考えていたに違いない。
側にいたヨッシーが、リンクにはわからなかったが何か呟いていた時にカービィがそう叫んだ。  後でピットに通訳してもらったところ、やっぱりヨッシーが呟いていたのはリンクの憶測と同じ内容だったらしい。
まだ充分な言葉も話していないのに、普段いつも幸せそうで悩みなどなさそうなのに、その時のカービィの表情は張り詰めていて真剣そのものだった。

(大事な人だったのかな・・・。カービィにとって・・・)
他のファイターの安否もわからない今、大事な人と離ればなれになっている辛さは人ごとのようには考えられない。
ましてやその相手が敵に味方しているかも知れないと思うと怖くて怖くて仕方ないのだろう。
こんな小さな体と無垢な心でそれを抱えていると思うと酷く残酷なことのように思えた。
リンクはせめてもの夜風からカービィを守るように毛布をかけ直すと毛布の上を優しく撫でるように叩いた。
今は気休めでも、少しでも傷ついた心が癒されるように。悪夢から少しでも解放されて安心して休めるように。


カービィの寝顔に安らぎの色が見え始めた頃、空はわずかに明るくなり始めていた。






【カービィ視点】
プププランドにいた頃もそうだったけど、ボクは月明かりが眩しくて星影が見えない夜は何となく落ち着かなかった。
なかなか眠れなくて、寝付けなくて夜の散歩に出かけたりもした。
お月様しかいない夜空はまるでボク一人ぼっちになった気分がして寂しくなったんだ。
でも、そんな夜の日にはちゃんと・・・。

『こんな夜遅くにどうした?』

村の高台に行くとメタナイトがいて、いつもそう言って声をかけてくれた。
お城にいることもあるけど、騎士だから夜の見回りもするって言っていた。
お月様の夜は眠れないのって話すとちょっと笑って『寂しいのか?』って言ってくれた。
なんで、ボクの思ってたことわかっちゃったんだろう?
前にボクも気になって「メタナイトも寂しかったの?」って聞くと、メタナイトは少し困ったような顔をして(仮面してるからはっきりわからないけど)、『昔は、な』って言ってた。
それからあのおっきなマント広げてボクを呼んでくれた。

『夜風が寒い。こちらへおいで』

あのマントってすごく柔らかくて軽いのにすべすべしててあったかくて、ボクは夢中でマントにくるまったっけ。
そうしていたらマントの上からぽんぽんって撫でてくれる感じがした。
メタナイトが撫でてくれてるんだって思うととっても嬉しくてあったかい気持ちになって、ボクはいつもそのままメタナイトに「おやすみなさい」も言わないで寝ちゃってた。
でも、起きたらちゃんといつものお家のベッドで寝ていたの。
きっと、メタナイトが寝ちゃったボクを連れて帰ってくれたんだ。



『でも~、あの船が敵のなら持ち主も敵の仲間なのかな~』


ヨッシーがそう言った時、ボクは頭が煮立っちゃった。
ううん。たぶん、ボクはメタナイトがあんなひどいコトする奴らの仲間だって信じたくなかったんだ。
ハルバード作って改革しようとしていたことはあったけど、それはデデデがふがいない(っていうんだっけ?)からマルクにつけ込まれそうになって、その前にメタナイトがプププランドをまとめようとしたんだって言ってた。

だから、違うよね?

メタナイト、ハルバードを取られちゃっただけだよね?

敵の味方になっちゃったんじゃないよね?

ボクのこと、嫌いになっちゃったんじゃないよね?

ああ、今夜はお月様だけの夜だ。


ねえ、メタナイト今夜はいないの?

いつもみたいにマントに入れて。

いつもみたいに撫でてよ。

ねえ、ボクまだ寂しいよ。

返事をしてよ。


メタナイト・・・

ちょっとぐずってるとふわってあったかいものがボクに掛かって、しばらくしたらまたいつもみたいにぽんぽんって撫でてくれる感じがした。

ああ、いつもの手だ。
よかった、メタナイトちゃんと来てくれたんだ。
でも、ぽんぽんしてくれる手があるうちに起きないと、ボクが起きる頃にはいなくなっちゃうよ。


おきなきゃ・・・、おきなきゃ・・・、おきな・・・。

ああ、でも気持ちよくて目があかないよぉ・・・。





「ぽよ!」
起きたら目の前にお空があって最初どこかわからなかった。
そっか、昨日キャンプしたんだっけ。
でも・・・、あれれ?
「ぽよよ?」
体が起き上がらないよ?誰かのあったかい手がボクの上に乗ってる。
だあれ?メタナイト?
横を向いたら緑の服があった。あれ、リンクだ。
リンク座ったまま寝てる。
気になって周り見てみたら、ボクは毛布にくるまったままリンクのお膝の上で寝てたみたい。ボクの上に乗ってたのもリンクの手だ。
じゃあ、夢で感じたあったかいのも手も全部メタナイトじゃなくてリンク?
「ぽよよぅ・・・」
なんだろ、ちょっぴりがっかりした気分。
でも、リンクの手もあったかくて気持ちいい。
それにリンク、ボクをずっとこうして撫でて見ててくれたって事だよね。
そう思うと少し嬉しくて、もうちょっとリンクの手に甘えていたくなって、朝日が上がったら一番に起きた人が起こすって約束してたけど、もう一回寝させてね

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